昔から音楽は脳の成長に良いと言われてきましたが、実際に脳内では何が起きているのでしょうか??
ピアノやドラムの演奏時の脳の様子を書き記した論文などもありますが、今日は音楽を聴いている時や、演奏をしている時の脳内で起こっている事についてお話したいと思います。
聴いているだけでもお祭り騒ぎ
まず、音楽を聴いている時はどんなことが起きているのでしょうか?
実は、音楽を聴いているだけでも脳内はお祭り騒ぎなのです!
脳科学の研究が進んだ現代では、fMRIやPETスキャナーなどで脳内の動きをリアルタイムで見ることが可能になりました。
それによると、人は読書をしている時・数学の問題を解いている時はそれぞれの部分が活性化されます。
しかし、音楽を聴いている時は、なんと脳全体が活発に働くのです!
リズム・メロディー・歌詞など様々な音の要素を脳内で分解し、音楽的体験へと統合し直す処理の過程で、脳の複数の部分が一緒に働いたのです!
私たちが音楽を聴いて手足でリズムをとるその一瞬で、脳内ではこれだけの処理が行われているのです。
昔の思い出が蘇る
音楽を聴いていると、その曲が流行った時期や当時一緒に遊んでいた友人・恋人を思い出すことはありませんか?
実は、音楽には記憶を呼び起こす効果もあるのです💡
なぜ思い出させるのかというと、原因は脳の構造にあります。人は音楽を聴くと、その情報を直接『大脳辺縁系』という部分に伝達されます。
その際、記憶を司る『海馬』という部分にも刺激が与えられるため、昔の記憶が蘇るのです。
因みに人間は危険を察知するのも聴覚からだと言われています。
大河ドラマなどで、武士がうたた寝しているところ悪者が近づいたら、パッと目を覚まして起き上がるやつですね🗡
赤ちゃんの泣き声ですぐに起きるお母さんも同じ類いです(´・Д・)
男女で目覚めやすい音も実はわかっています。女性は『赤ちゃんの泣き声』ですが、男性は『車のクラクション』です。これは男女の脳の違いにより発生しています。
女性の方は男性が目覚めなくても理解してあげましょう笑
演奏者の脳内は打ち上げ花火
音楽を聴くだけでもこれだけ脳が働くのなら、演奏者の脳内はどうなっているのでしょうか?
聴く時がお祭り騒ぎなら、演奏時は打ち上げ花火状態です🎇
演奏時の脳の活動は、聴く時の働きよりさらに活発となり、全身運動にさえ匹敵することがわかっています!
脳内の至る所で発生した情報を、驚くほど早いスピードで同時に処理していることが判明しました。
では、なぜそんなにも活発な動きが見られるのでしょうか??
活動しているのは聴覚だけではない
演奏者の脳内では、特に活発な働きをするのが聴覚だけではなく運動領域・視覚まで広がっていることが研究により判明しました。
聴くことと演奏することの最も顕著な違いは、右脳左脳を同時にコントロールする運動能力が求められるというところです。
これは、左脳が得意とする言語的・数学的な部分と右脳が得意とする創作的活動を結びつけるためです🧠
右脳と左脳の活動が同時に活発になることにより、左右の脳を繋ぐ脳梁の結びつきが強くなり、左右の情報伝達がより早く処理されるようになることもわかっています。(左右を結びつけるパイプが増えるため)
これにより、音楽を演奏することは、音楽的な分野に限らず様々な活動の向上に影響を与えていると期待されています。
因みに、演奏者の場合経験のある曲を聴いただけでも視覚野が活発に働くこともわかっています。
演奏経験があるゆえに、聴いている音がピアノのどの部分か・ギターやベースならフレットのどの部分かを脳内でイメージするためです。
いかがでしたか?
音楽が脳に与える影響の研究はまだまだ進んでいるので、今後も色々と調べて記事にしようと思います。
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